「リスク」という言葉に、どうしても身構えてしまう
投資について調べていると、必ず出てくる言葉があります。
「リスク」
この言葉を見るたびに、どうしても身構えてしまう自分がいました。
「リスクが高い」「リスクを取る」「リスクを避ける」──
まるで、危険なものに近づくような、
どこか怖い響きを感じてしまうんです。
けれど最近、少しずつ分かってきたことがあります。
投資の世界で言う「リスク」は、
私たちが日常で使う「危険」とは、
少し意味が違うのだということ。
そのことを知ってから、投資への見方が少し変わりました。
リスクは「危険」じゃなくて「幅」
調べてみて驚いたのは、
投資における「リスク」の定義です。
リスク = 値動きの幅。
つまり、「どれくらい上下するか」を表す言葉なんです。
たとえば──
貯金は、ほとんど増えないけれど、減ることもない。
だから、リスクは小さい。
株式は、大きく増えることもあるけれど、大きく減ることもある。
だから、リスクは大きい。
「危ない」「怖い」という意味ではなく、
“変動する”という意味。
その理解が、最初の一歩だと気づきました。
「変動する」ことを、どう受け止めるか
では、なぜ変動することを「リスク」と呼ぶのでしょうか。
それは──
変動すると、心が揺れるからだと思います。
たとえば、10万円を投資したとして。
- 1週間後、11万円になっていたら → 嬉しい
- 1週間後、9万円になっていたら → 不安
この「嬉しい」と「不安」の幅が大きいほど、
リスクが高い、ということになります。
貯金は、数字が変わらないから、心も動かない。
投資は、数字が動くから、心も動く。
リスクとは、感情の揺れ幅でもあるのかもしれません。
「リスクが高い=悪い」とは限らない
私は以前、「リスクが高い=危ない」と思っていました。
けれど、調べていくうちに、それは少し違うのかもしれないと感じました。
「変動が大きい」ということは、
増える可能性も大きいということ。
反対に、リスクが低ければ安心ですが、
増える可能性も小さくなります。
- リスクが小さい → 安心だけど、増えにくい
- リスクが大きい → 揺れるけど、増える可能性もある
どちらが正しいかは、人それぞれ。
安心を優先したいなら、リスクの小さいものを選ぶ。
成長を期待したいなら、リスクを受け入れる。
リスクは、自分で選ぶもの。
そう思えるようになってから、少し気持ちが楽になりました。
リスクは「整える」もの、無くすものじゃない
投資を始める前、私はよくこう考えていました。
「リスクをゼロにできれば、安心して投資できるのに。」
けれど、それは無理なのだと気づきました。
なぜなら──
リスクをゼロにすると、リターンもゼロになるからです。
貯金は、リスクがほぼゼロだけれど、ほとんど増えない。
投資は、リスクがあるから、増える可能性もある。
大切なのは、リスクを無くすことではなく、
自分が受け入れられる範囲で整えること。
「この揺れなら大丈夫」
「これくらいなら続けられる」
そうやって、自分の心地よい範囲を見つけていく。
それが、投資との付き合い方なのかもしれません。
「時間」が、リスクをやわらげてくれる
もうひとつ、調べていて分かったことがあります。
それは──
時間をかけることで、リスクの影響が小さくなるということ。
たとえば、短期間だと株価は激しく上下します。
1日で10%上がったり、下がったりすることもある。
けれど、10年・20年という長い期間で見ると、
その波が少しずつ穏やかになっていくそうです。
短期間では、運や偶然の影響が大きい。
長期間では、企業の成長や経済の流れが結果に現れる。
時間が、リスクの“波”を整えてくれる。
だから、長く続けるほど、心の揺れも小さくなるのかもしれません。
リスクとは「選ぶ」ことであり、「向き合う」こと
リスクについて考えていくうちに、気づいたことがあります。
リスクとは──
「危険」ではなく、「選択肢」であり、
「怖いもの」ではなく、「向き合うこと」。
投資を始めるとき、
「このくらいの揺れなら受け入れられる」と決める。
それが、自分のリスクを選ぶということ。
そして、その揺れの中で、
焦らず、比べず、続けていく。
リスクは、避けるものではなく、
選んで、受け入れて、向き合っていくもの。
そう考えると、少しだけ怖くなくなる気がします。
「危険」ではなく「幅」──その視点が、心を整える
投資の世界で言う「リスク」は、
危険や失敗を意味する言葉ではありません。
変動の幅を表す、中立的な言葉。
上にも下にも動く可能性。
その幅を、どう受け止めるか。
リスクを恐れすぎると、何も始められない。
リスクを軽視しすぎると、心が揺れて続けられない。
ちょうどいい距離感を見つけること。
それが、投資を続けるための、最初の「心の整理」なのかもしれません。
私もまだ、完全に理解できているわけではありません。
けれど、「リスク=怖いもの」という思い込みから、
少しだけ自由になれた気がします。
変動を受け入れる。
時間で見れば怖くない。
そんなふうに、少しずつ整理していければと思います。
