No.26|リスクって、怖いこと?

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「リスク」という言葉に、どうしても身構えてしまう

投資について調べていると、必ず出てくる言葉があります。

「リスク」

この言葉を見るたびに、どうしても身構えてしまう自分がいました。

「リスクが高い」「リスクを取る」「リスクを避ける」──

まるで、危険なものに近づくような、
どこか怖い響きを感じてしまうんです。

けれど最近、少しずつ分かってきたことがあります。

投資の世界で言う「リスク」は、
私たちが日常で使う「危険」とは、
少し意味が違うのだということ。

そのことを知ってから、投資への見方が少し変わりました。


リスクは「危険」じゃなくて「幅」

調べてみて驚いたのは、
投資における「リスク」の定義です。

リスク = 値動きの幅。

つまり、「どれくらい上下するか」を表す言葉なんです。

たとえば──

貯金は、ほとんど増えないけれど、減ることもない。
だから、リスクは小さい。

株式は、大きく増えることもあるけれど、大きく減ることもある。
だから、リスクは大きい。

「危ない」「怖い」という意味ではなく、
“変動する”という意味。

その理解が、最初の一歩だと気づきました。


「変動する」ことを、どう受け止めるか

では、なぜ変動することを「リスク」と呼ぶのでしょうか。

それは──

変動すると、心が揺れるからだと思います。

たとえば、10万円を投資したとして。

  • 1週間後、11万円になっていたら → 嬉しい
  • 1週間後、9万円になっていたら → 不安

この「嬉しい」と「不安」の幅が大きいほど、
リスクが高い、ということになります。

貯金は、数字が変わらないから、心も動かない。
投資は、数字が動くから、心も動く。

リスクとは、感情の揺れ幅でもあるのかもしれません。


「リスクが高い=悪い」とは限らない

私は以前、「リスクが高い=危ない」と思っていました。
けれど、調べていくうちに、それは少し違うのかもしれないと感じました。

「変動が大きい」ということは、
増える可能性も大きいということ。

反対に、リスクが低ければ安心ですが、
増える可能性も小さくなります。

  • リスクが小さい → 安心だけど、増えにくい
  • リスクが大きい → 揺れるけど、増える可能性もある

どちらが正しいかは、人それぞれ。

安心を優先したいなら、リスクの小さいものを選ぶ。
成長を期待したいなら、リスクを受け入れる。

リスクは、自分で選ぶもの。

そう思えるようになってから、少し気持ちが楽になりました。


リスクは「整える」もの、無くすものじゃない

投資を始める前、私はよくこう考えていました。

「リスクをゼロにできれば、安心して投資できるのに。」

けれど、それは無理なのだと気づきました。

なぜなら──

リスクをゼロにすると、リターンもゼロになるからです。

貯金は、リスクがほぼゼロだけれど、ほとんど増えない。
投資は、リスクがあるから、増える可能性もある。

大切なのは、リスクを無くすことではなく、
自分が受け入れられる範囲で整えること。

「この揺れなら大丈夫」
「これくらいなら続けられる」

そうやって、自分の心地よい範囲を見つけていく。

それが、投資との付き合い方なのかもしれません。


「時間」が、リスクをやわらげてくれる

もうひとつ、調べていて分かったことがあります。

それは──

時間をかけることで、リスクの影響が小さくなるということ。

たとえば、短期間だと株価は激しく上下します。
1日で10%上がったり、下がったりすることもある。

けれど、10年・20年という長い期間で見ると、
その波が少しずつ穏やかになっていくそうです。

短期間では、運や偶然の影響が大きい。
長期間では、企業の成長や経済の流れが結果に現れる。

時間が、リスクの“波”を整えてくれる。

だから、長く続けるほど、心の揺れも小さくなるのかもしれません。


リスクとは「選ぶ」ことであり、「向き合う」こと

リスクについて考えていくうちに、気づいたことがあります。

リスクとは──

「危険」ではなく、「選択肢」であり、
「怖いもの」ではなく、「向き合うこと」。

投資を始めるとき、
「このくらいの揺れなら受け入れられる」と決める。

それが、自分のリスクを選ぶということ。

そして、その揺れの中で、
焦らず、比べず、続けていく。

リスクは、避けるものではなく、
選んで、受け入れて、向き合っていくもの。

そう考えると、少しだけ怖くなくなる気がします。


「危険」ではなく「幅」──その視点が、心を整える

投資の世界で言う「リスク」は、
危険や失敗を意味する言葉ではありません。

変動の幅を表す、中立的な言葉。

上にも下にも動く可能性。
その幅を、どう受け止めるか。

リスクを恐れすぎると、何も始められない。
リスクを軽視しすぎると、心が揺れて続けられない。

ちょうどいい距離感を見つけること。

それが、投資を続けるための、最初の「心の整理」なのかもしれません。

私もまだ、完全に理解できているわけではありません。
けれど、「リスク=怖いもの」という思い込みから、
少しだけ自由になれた気がします。

変動を受け入れる。
時間で見れば怖くない。

そんなふうに、少しずつ整理していければと思います。

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