「ドルコスト平均法」という名前に戸惑った
つみたて投資について調べていると、必ず出てくる言葉がありました。
「ドルコスト平均法」
最初にこの言葉を見たとき、「なんだか仰々しいな」と思いました。
「ドル」ってなに?「コスト」って何のコスト?
横文字が並ぶと、どうしても身構えてしまうんですよね。
けれど、調べてみると──
実は、No.21で書いた「つみたて投資」そのものだったんです。
毎月決まった金額で、少しずつ買い続ける。
それが、ドルコスト平均法でした。
そう気づいたとき、名前より中身のほうがずっとシンプルだと分かりました。
「一定の金額」で買い続けると、何が起きる?
ドルコスト平均法の仕組みを、もう少し詳しく整理してみます。
たとえば、毎月1万円で投資信託を買うとします。
- 今月、1口が1,000円なら → 10口買える
- 来月、1口が500円に下がったら → 20口買える
- 再来月、1口が1,250円に上がったら → 8口買える
金額は毎月同じ1万円。
けれど、価格が変わるから、買える「口数」が変わります。
高いときは少なく、安いときは多く買う。
これが、自然に起きるのです。
平均購入価格が”やさしくなる”
この仕組みの何がすごいかというと──
買うタイミングを分散することで、平均購入価格が落ち着くということ。
たとえば、一度に3万円で買ったとします。
そのとき、1口が1,500円だったら、20口しか買えません。
けれど、3回に分けて毎月1万円ずつ買ったら?
価格が上下する中で、合計38口買えるかもしれない。
同じ3万円でも、口数が増える可能性がある。
もちろん、相場がずっと上がり続けたら、一度に買ったほうが有利です。
けれど、未来の値動きは誰にも分かりません。
だからこそ、「高いときも安いときも、少しずつ買い続ける」ことで、
価格の波をやわらげることができるのです。
「いつ始めるか」に悩まなくていい
投資を始めるとき、多くの人がこう考えます。
「今って、始めるタイミングとして正しいのかな?」
「もう少し下がるまで待ったほうがいいんじゃないか?」
私も、同じように考えてしまいます。
けれど、ドルコスト平均法を理解すると、
この悩みが少し軽くなるのかもしれません。
「いつ始めるか」より、「続けること」に意味がある。
高いときに始めたとしても、その後下がれば安く買える。
安いときに始めたとしても、その後上がっても平均は保たれる。
時間をかけて続けることで、タイミングの影響が少しずつ薄れていくのです。
感情の波を、仕組みで整える
投資で失敗する理由の多くは、
感情で動いてしまうことだと聞きました。
- 価格が下がると、怖くなって売りたくなる
- 価格が上がると、もっと買いたくなる
その繰り返しが、「高く買って、安く売る」という結果を生んでしまう。
けれど、ドルコスト平均法には「決めたら放っておく」という力があります。
毎月自動で積み立てる設定にすれば、
自分で判断する必要がなくなる。
価格が下がっても、「今月も淡々と買う」。
価格が上がっても、「今月も淡々と買う」。
この”淡々とした仕組み”が、
感情の波からそっと守ってくれる気がします。
完璧じゃないけれど、続けやすい
ドルコスト平均法は、完璧な方法ではありません。
相場がずっと上がり続けたら、最初に一度に買ったほうが有利です。
逆に、ずっと下がり続けたら、どんな方法でも損をします。
けれど、私がこの方法に惹かれる理由は──
完璧じゃなくても、続けやすいからです。
タイミングを見計らう必要がない。
感情に振り回されることが少ない。
少額から始められる。
そして何より、「続けることに意味がある」と思えること。
地味だけれど、それがちょうどいい
ドルコスト平均法は、派手ではありません。
一攫千金を狙う方法でもないし、
すぐに結果が出るわけでもない。
けれど、地味だからこそ、長く続けられる。
投資は、特別な才能や技術がなくても、
時間をかければ誰にでも続けられる。
そのことを、ドルコスト平均法が教えてくれた気がします。
毎月少しずつ、淡々と。
焦らず、比べず、無理せず。
それが、私にとっての「ちょうどいい投資」だと思っています。
