No.16|iDeCoとは?:もう一つの「老後口座」

目次

「iDeCo」って、名前だけ聞いたことがある

NISAを調べていると、必ず一緒に出てくる言葉があります。
「iDeCo(イデコ)」

名前はよく聞くけれど、最初はどんな制度なのかイメージが湧きませんでした。
「個人型確定拠出年金」・・・日本語ってなぜこんなに分かりにくいんですかね。

年金と投資のあいだにあるような響きで、
どこか難しそうな印象を持っていました。

でも調べていくうちに、これは「自分で作る年金制度」だと分かってきました。


iDeCoは「自分で積み立てる年金」

iDeCoの仕組みは、とてもシンプルです。
毎月少しずつお金を積み立てて、自分で運用していく。
そのお金を、60歳以降に年金として受け取ることができます。

国が用意している公的年金(国民年金・厚生年金)は「みんなで支え合う仕組み」。
それに対して、iDeCoは「自分で自分を支える仕組み」です。

つまり、将来のために「もう一つの老後口座」を自分で作る制度なんです。


最大のメリットは「3つの税制優遇」

iDeCoには、続けるほどに大きい“3つの節税メリット”があります。

タイミング優遇内容具体的な効果
①掛金を払うとき所得控除所得税・住民税が安くなる
②運用している間運用益が非課税NISAと同じく利益に税金がかからない
③受け取るとき退職金・年金控除受け取り時にも税制優遇がある

たとえば、毎月2万円(年額24万円)を積み立てた場合、
この金額がそのまま所得控除の対象になります。
つまり、払ったぶん税金が減るという仕組みです。

長く続けるほど、この効果は大きくなります。


ただし「引き出せない期間」がある

iDeCoにはひとつ注意点があります。
それは、原則60歳まで引き出せないということ。

途中で使う予定のあるお金は入れない方がいい。
これは“老後専用口座”だからです。

逆に言えば、絶対に手をつけないお金を育てる場所としては最適。
「時間を味方にする」という投資の基本に、制度が合っているとも言えます。

なお、加入期間によっては、60歳より少し後(61〜65歳)に受け取り開始となる場合もあります。


NISAとの違いを整理してみる

よく比べられるNISAとiDeCo。
違いを表にしてみると、それぞれの性格が見えてきます。

比較項目NISAiDeCo
目的資産形成老後資金づくり
引き出しいつでもOK原則60歳以降
税制優遇運用益が非課税掛金・運用益・受取すべて優遇
対象者18歳以上20〜65歳未満(職業によって上限あり)

どちらも「税制優遇を受けながら投資できる制度」ですが、
NISA=いつでも使える“育てる口座”
iDeCo=老後に備える“貯める口座”という違いがあります。


積立額の上限と加入条件(2025年時点)

2024年12月からの制度改正により、掛金上限が段階的に引き上げられます。
2025年以降は以下のようになる見込みです。

職業2024年時点の上限2025年時点の上限(予定)主な変更点
自営業・フリーランス月68,000円月75,000円上限が引き上げ予定
会社員(企業年金なし)月23,000円月62,000円大幅に引き上げ予定
会社員(企業年金あり)月20,000円(最大)月62,000円(企業年金と合算上限)合算枠として拡大
公務員月12,000円月20,000円〜62,000円(段階的)引き上げ予定あり
専業主婦(夫)月23,000円月23,000円変更なし

(出典:金融庁・SMBCマネービバ・第一生命マネーのわかりサイト 各2025年時点公開資料)

この範囲で、無理のない金額を選び、
証券会社などで設定しておけば、自動的に積み立てられます。


「未来の自分に仕送りする」制度

iDeCoを続けていると、不思議な感覚があります。
毎月積み立てているのに、いまは使えないお金
でも、将来の自分にとっては“ありがたいお金”になる。

私はこれを、「未来の自分に仕送りする」ような制度だと思っています。
少しずつでもいい。
未来の自分を助ける仕組みを、今の自分が作っておく。

そう考えると、iDeCoは単なる投資ではなく、
人生の設計そのものを整える制度なのかもしれません。

目次